コントラクト家具シリーズ
DILMOS MILANOから2000年のミラノサローネでHiddenFurnitureを発表した。 テーマは、隠れた次元の家具。 高さの効果と意味や、微妙な起伏、手前と向こうなど形の構造の中の隠れた作用をテーマにデザインした。
形態から機能が生じる Function Follows Form.
コロンシリーズは、機能から形を見出す伝統的な方法を反転させ、形のもつ作用をスピーカーやテーブルという機能と融合させ、変容させていく方法でデザインした。人と物との関係を身体や空間を媒介にしながらとらえ直そうという実験である。機能という概念の幅は、作用や関係性や経験をも含んだもっと広くとらえられるものだと考える。
ジュエリーは装飾であり機能がないといわれる。しかし、機能と装飾は対立するものだろうか。否、機能と装飾はどこかでつながっている。装飾の中には作用や効果や機能の気配が漂っている。機能をもったものの中にも象徴的なフォルムが潜んでいる。装飾は本来、機能から生まれたのではないだろうか。
「コド・モノ・コト」はコドモといっしょの暮らしを考えるデザインプロジェクトである。コドモだからと言って、刺激的で安っぽいものを与えておけばいいのではない。コドモだからこそ、日々の生活の中で少しでも原型的で本物素材のいいものに触れる機会を増やしたい。
ふだんは目に見えないものごとの背景を感じさせ、つなげるデザインを追究するリサーチデザイン。私たちの生活を支えているもの、つまり背景。その背景という文脈(CONTEXT)の上にいきとし生けるものの生の全体性としての生活世界がある。自然も、私たちの肉体も精神も文明も。
照明デザイナーの佐藤眞富さんの呼びかけで照明デザイナーやプロダクトデザイナーが集まって1999年から断続的に東京やミラノや美濃など各地で行われてきた「暗いあかり」展に出品した照明器具たち。暗いあかり、冷たい火、柔らかい戦車、濡れた砂漠など非常識な言葉の組み合わせは想像力をかきたてる。暗いほうが見えるものがある。
モノの価値から遊離してしまった現在の貨幣価値至上主義経済を相対化するためのプロジェクト。お金の3つの機能である、保存機能、交換機能、価値評価機能を切り口として提案した。すなわち、貯金箱と、プライスタグのジュエリーと領収証である。2006年にミラノで行った企画展に出品した作品。